車間距離40mで渋滞知らず?|渋滞学が教える譲り合いの精神

こんぎつね こんぎつね

こんにちは。暮らしを良くする研究家のこんぎつねです。

あなたは渋滞にはまって約束の時間に遅れたり、せっかく休日に遠出をしたのに、渋滞のせいで目的地に着いたころには予想到着時間を大幅に超えていたことはないでしょうか。

当ブログの運営をしている㈱チューリップ企画では移動映画館というバス型の映画館を作り、各地で上映しています。
運行を遅らせるわけにはいかないとドライバーの皆さんは渋滞を予測して薄暗い早朝に出発したり、前日に会場近くまで移動するなどしてハードなスケジュールをこなしています。

どうして渋滞が起こるのでしょうか。
道に対して車が多すぎるから?ゆっくり走る車があるから?
その渋滞について研究する渋滞学という学問があるそうなので調べてみました。

今回参考にしたのはこちら
高速道路では、車間距離「40m」が渋滞のボーダーライン。「急がば回れ」を科学的に証明した「渋滞学」とは!?
渋滞のサイエンス 渋滞学とは何か

目次

  • 渋滞学とは
  • 渋滞が起こる2つの理由
  • 適切な車間距離は40m
  • 譲り合いの精神
  • 床座施(しょうざせ)
  • まとめ

渋滞学とは

渋滞学について研究されているのが東京大学大学院工学系研究科の西成活裕教授です。
渋滞学とは

人間や人間の取り巻くものが起こす、流れの滞りの解明と解消

をする学問とのことで、車以外にも人体、会社の組織など何らかの流れがあるものには、その流れが詰まるところがある=渋滞するため、交通以外にも流れがある様々な分野に関連しています。
 

渋滞が起こる2つの理由

渋滞というとよく行楽シーズンに「○○高速道路で何キロの渋滞です」というニュースを聞きます。
あるいは自分がまさにその渋滞の中にいたことがある、という方もあるでしょう。

高速道路の渋滞の原因の第1位は「自然渋滞」です。
どうして自然渋滞が起こるのか、については2つの理由があります。

1つは緩やかな上り坂にさしかかったとき、ドライバーは気づかずにそのままのスピードで走るため、知らず知らずのうちに減速してしまい、車間距離が詰まって後ろの車が減速することで渋滞が起こります。

もう1つは狭い車間距離を保つことで、前の車のちょっとした減速に後ろの車が影響されて減速し、さらに後ろの車が大きく減速し、さらに後ろの車が…と減速がだんだん増していって渋滞になります。
 

適切な車間距離は40m

高速道路では渋滞になるかならないかの車間距離のボーダーラインは40mであることがわかっています。
40mあれば前の車が少し減速しても、その影響を吸収して後ろの車に伝えずに済みます。
40m以下になると前の車の減速に影響されて大きく減速してしまい、渋滞の引き金になってしまうのです。

詰めたほうが多くの車が走れていいように思えますが、車間距離を詰めれば詰めるほど交通量は低下してしまいます。
ゆとりある運転のほうが早く目的地に着くのです
 

譲り合いの精神

交通だけでなく、満員電車のドアが開いたときも、建物からの避難時も、みんなが我先に出ようとすると出られなくなります。
自分が先に行こうとみんなが思うことで誰も進めなくなってしまうのです。
そうならないために必要なことが譲り合いの精神です。
自分が譲り、他人を先に行かせることで自分も早く進めるようになるのです。

このようなことが実験や数理モデル、コンピューターシミュレーション研究によりわかったのですが、西成活裕教授は社会で共有すべき常識としてこのように言っています。

「利他」精神。これは、集団の中では、個人が少しだけ利他の心で行動すれば結局は皆が得をすることができるという考え方です。逆にいうと、皆が利己的に行動すれば益が減ってしまうのです。
「利他」の精神は、より良い社会生活を営むために重要であることはいうまでもありません。もとより、『譲り合い』の精神は渋滞緩和のためにも不可欠な要素です。

 

床座施(しょうざせ)

譲り合いと聞くと仏教で教えられる床座施を思い出します。牀座施とも書き、「しょうざせ」と読みます。
お釈迦さまは「幸せになりたいと思ったら悪いことをやめて良いことをしなさいよ」と言われ、良いことの1つに「床座施(しょうざせ)」を教えられています。

「床」は地面より高く板を張った部分。また、広く建物の内で、人の立ったり歩いたりする底面のことです。
「牀」は寝台や長椅子のことです。
「座」は座る場所のことです。
「施」は与えるということです。
ですので、床座施(しょうざせ)とは場所を譲る親切のことです
道を譲ったり、席を譲ったり、順番を譲ったりすることです。

場所を譲りなさい。そうすれば相手だけでなくあなたも幸せになれますよ
ということです。

渋滞の例では車間距離が道路上の「場所」と言えます。
自分が先に行きたいからと車間距離を詰めるのではなく、車間距離を空けることで渋滞を緩和でき、他の人も自分も早く目的地に着けます。

お釈迦さまの教えは現代社会でも成り立っています。
 

まとめ

  • 高速道路では車間距離が詰まると、前の車の減速の影響を受けて大きく減速します。
    それが後続の車に影響して連鎖的に起こり、渋滞になります
  • 車間距離が40mあれば前の車の減速の影響を受けませんので渋滞せずにすみ、目的地に早く着けます
  • 『譲り合い』の精神はより良い社会生活を営むために重要であり、渋滞緩和のためにも不可欠な要素です
  • お釈迦さまは場所を譲り合う親切を床座施(しょうざせ)として教えられました

 
床座施は仏教で教えられる「六度万行(ろくどまんぎょう)」という6つの善のうち、「布施」という善の1つです。
他の5つの善の中で「持戒(じかい)」という善について、こちらで紹介しています。
約束をうっかり忘れることはありませんか?|約束を守る6つの方法

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こんぎつね

こんぎつね

チューリップ企画デジタルコンテンツ事業部にてサポートとインターネット業務にも携わっているこんぎつねです。(こんぎつねの記事一覧へ)チューリップ企画に来る前は愛知県で主に60代以上向けのイベントを運営していました。人について学ぶのが好きで、大学では生物学を専攻しました。よく読む本のジャンルは心理学、脳科学など人の心や体の行動に関するものが多いです。ブログもそれらの本を参考に、この悩みは 仏教ではこう解決するという内容を専門語を使わずになるべくわかりやすい言葉で発信することに心がけています。もっともっと多くの方の悩み疑問にお答えしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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