親孝行ができず後悔しないために|親と接するときの3つの心がけ


いつもお読みいただき、ありがとうございます。 お悩み解消研究家のわかです。

「親が早くに亡くなり、後悔している。ちゃんと親孝行したかった」
「親が病気で入院している時に、もっと見舞いに行っていればよかった」
「若い時は、親に棘のある言葉ばかり言っていた。もっと優しい言葉をかけるべきだった」

最近、「親孝行ができなかった後悔」を耳にすることがよくあります。
親子関係は近いからこそ、照れくさくて、ぶっきらぼうな対応しかできないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、親子関係で後悔しないために大切なことを考えてみたいと思います。

なぜ親孝行できないのか

親孝行したいと思っているということは、少なくとも親に感謝の気持ちがあるということです。
ところが、親孝行したいと思いながら実行できず、後悔している人がたくさんあります。

それはなぜなのでしょうか。
親子の間では、お互いに意地を張る心が出てきてしまうからかもしれません。

仏教では、私たちには慢心があると教えられています。
その慢心は7つに分けられ、そのうちの一つが「我慢(がまん)」です。
これは”耐える”という意味の我慢ではなく、どこまでも自分の意見を押し通してしまう心のことです。

親が子に「宿題しなさいよ」「なんで部屋を片付けないの!」と言う時、多くの子どもは反発します。
本当はそんな気は1ミリもなかったのに、「今やろうと思ってた!」と返したりするのです。

私たちには、間違いを指摘されても自分の非を認められない心があり、親子の間では、それがより顕著に出てしまうのではないでしょうか。
意地を張りあっているから、素直に感謝の気持ちを伝えることができないのです。

「いつでもできる」は大間違い

なかなか親孝行が実行できない理由としてもう一つ挙げられるのは、「いつでもできる」と先延ばしにする心があることです。

「今は照れくさくてできないけど、そのうちタイミングが来たらしよう」
「子どもの世話で忙しいし、もう少し落ち着いてから考えよう」

では、この先、親孝行するタイミングは来るのでしょうか?
忙しさが落ち着くことはあるのでしょうか?
おそらく、このあとも何かと理由をつけて先延ばしにしてしまうのではないかと思います。

あくまでも親孝行をするのは自分ですから、自分がやろうと踏み切らない限り、いつまでたっても実行には移せません。
「今やらなければ、一生できない」が本当なのです。

親と接するときの心がけ

では、そのうえで、どのように親と接していったらよいでしょうか。
3つのポイントを挙げてみたいと思います。

①親の存在を当たり前だと思わない

まず大切なことは、「親の存在を当たり前だと思わない」ことです。

私たちは、身近な人を「いるのが当たり前」だと思ってしまう節があります。
特に親にはそれが顕著に表れてしまうものです。
それで、ぞんざいに接してしまうこともあるのではないでしょうか。

しかし、どんな人も「いるのが当たり前」なんてことはありません。
有名な古典『歎異抄』には、この世の中を「火宅無常の世界」と説かれています。
いつ何があるか分からない、不安な世界だと言われているのです。

何かのことで生き別れになることもあります。
突然の病気や災害や事故などで、永遠の別れが訪れることもあります。
そうでなくても、私たちはいずれ必ず死んでいかなければならないのですから、別れが来ることはハッキリしています。

一緒に食事できるのも、一緒に会話できるのも、ほんの少しの間のこと。
そう思えば、日々の接し方も変わってくるのではないでしょうか。

②感謝はその場で伝える

2点目は、「感謝すべきことがあったらその場で伝える」ということです。

いつ何があるか分からない世の中では、いつ感謝を伝えられなくなってもおかしくありません。
ですから、記念日などにまとめて感謝をするのもいいですが、してもらったことがあれば、その場で感謝を伝えるという心がけが大切なのです。

また、私たちは感謝をすぐに忘れる生き物でもあります。
「施した恩は思ってはならない。受けた恩は忘れてはならない」という言葉がありますが、このように言われるのは、私たちが逆のことをしがちだからでしょう。

他人にしてあげたことはいつまでも覚えていて、感謝がないと腹を立てる。
そのくせ、他人からしてもらったことは簡単に忘れ、感謝もしないまま。
こういったことに心当たりはないでしょうか。

これは親子間に限ったことではありませんが、親との間だとよけいに「まあいいか」となりがちです。
だからこそ、今日受けた恩は今日のうちに感謝という形で返しましょう。

③幸せな姿を見せることが大事

親孝行したいと思う時、親を喜ばせられることは何か、いろいろ考えます。

プレゼントを贈るのはどうだろうか。
旅行に連れて行ったら楽しんでくれるだろうか。
美味しいものをご馳走しようか。

きっと何をしても、親御さんは喜んでくれるに違いありません。
しかし、その前にもっと大切なことがあります。
それは、あなた自身が幸せであることです。

昔から世の中にはさまざまな親子がいて、決して良好とはいえない関係の人もいます。
ただ、多くの親は、わが子の幸せを一番に願っているのではないでしょうか。

あなたが健康で、楽しく生きている姿を見せることが、まず一番の親孝行になると思います。

まとめ

「子をもって知る親の恩」と言われますが、親の苦労が分かれば、親孝行したいと思うのは自然な気持ちです。
しかし、意地を張ってしまったり、後回しにしてしまったりすることで、結局親孝行ができなかったと後悔している人も少なくありません。

今回は、親と接するときに大切な心がけとして、3点ご紹介しました。
①親の存在を当たり前だと思わない
②感謝はその場で伝える
③幸せな姿を見せることが大事

いつ何があるか分からないからこそ、一緒に過ごす時間を大切にしていきたいですね。

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今回、「幸せな姿を見せることが一番の親孝行」だと書きました。
しかし、幸せといっても、なかなか感じられないのが実際ではないでしょうか。

チューリップ企画で発行している月刊誌『月刊 人生の目的』では、「仏教を聞く、唯一の目的は、永久に変わらぬ幸せ者になること」と述べています。
幸せとは何かを説かれているのが仏教です。

こちらの月刊誌では仏教について分かりやすく書かれていますので、気になる方はぜひご覧ください。
https://value-of-life.com/

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わか

チューリップ企画コールセンターのわかと申します。 静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。 日常の様々な出来事を物語化することが好きです。学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。 今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!
心が穏やかになった人へ
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