任せたいけど任せられない人へ 一番の原因は自分の心にあります(7)

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『いつも忙しそうにしている割に、あまり成果が出せていない人』
『いつも余裕があるのに、多くの仕事をこなし、成果をバンバン出している人』
その違いは、どこにあるのでしょう。

いろいろな要因があると思いますが、仕事は一人でしているのではなく、チームで行っていますので、
「どれだけ自分の周囲の人の力を生かせているか」
これが大きな要因として考えられます。
これを 『 任せる力 』と呼びたいと思います。

他人に任せることは、簡単なように見えて、実は難しいのです。

失敗すると、かえって自分を忙しくさせることにもなりますので、任せたいけど、任せられず、結局、他人に任せずに、自分でそのままやってしまう人も少なくありません。

この『 任せる力 』を身につけるには、「 技術 」だけでなく「 メンタル 」も非常に大事になります。
「 技術 」だけなら短期間に身につくのでしょうが、「 メンタル 」もありますので、身につけるのが難しいのです。

『 任せる力 』を身につけるには、「 メンタル 」と「 技術 」の両方が必要です。

1章 「メンタル」
2章 「何を任せるか」「任せる目的」
3章 「任せる相手」
4章 「任せる技術」(自分の仕事を整理整頓する)
5章 「任せる技術」(引継の方法)

この順番で説明していきたいと思います。

1章 「メンタル」 「忙しいのに、任せようとしない」人の心 を5つに分けると

A「さびしくなるから任せたくない」(1・2・3)
B「今のままでいいと自己満足している」(4・5)
C「自分が楽になると罪悪感を感じる」 (6・7)
D「任せる相手から嫌われたくないと思っている」(8・9)
E「任せる相手がまだ信用できない」(10・11・12・13・14)

その中で、E「任せる相手がまだ信用できない」
この心で、任せたいのに任せようとしなくなる人が一番多いです。

相手の成長を思いやる心がけが必要

前回は、その為にも「昔の自分を振り返ってみましょう」

・相当、無理をした。
・失敗して、痛い目にあった。

などなど、誰しもいろいろあったと思います。

そこから「任せるから任せられるようになる」と発想の転換ができるようになる為には、「相手の成長を思いやる心がけ」が必要です。

「育てるには時間がかかる。それよりも、今すぐに成果を出さなければならない。」

これは、自分が成果を出せればよいという考えです。

他の人のことを、自分が成果を出す上でのコマのように考えています。

「自分さえよければ、他の人はどうなってもよい」

これを「我利我利(がりがり)」といいます。

我利我利とは、我が利益、我が利益で、他人の利益が出てきませんから、他の人がどうなっても、自分さえよければよいという考え方です。

余裕がある時は、この心は、隠れていますが、忙しくなったり、成果に追われたりすると、それまで隠れていた、この心が、出てきます。

「任せる」というのはすぐに楽になるものではない

・任せると失敗するんじゃないだろうか。失敗の責任をとるぐらいなら、最初から自分がやった方が無難だ。
・任せると仕事のスピードが遅くなる。自分が慣れていて、自分がやった方が早い
・任せると仕事の質が落ちてしまう。自分がやった方が質が高いから、自分がやろう。

表面上は、組織全体のこと、任せる相手のことを考えているようですが、実は、心の底では、自分が目標を達成できればよい、自分が成果を出せればよいという利己心があります。

もちろん、成果を出さなければなりません。

成果を出しながら、相手を育てていく訳ですから、「任せる」というのは、すぐに楽になるものではないのです。

我利我利の心との葛藤

まず、我利我利の心との葛藤があります。

この心に流されていては、いつまでも、任せることはできません。

「任せないから、任せられない。任せるから、任せられるようになる。」

我利我利の心と戦っていかねばなりません。

成長を見守る

・デキル状態になるまで、任せた相手の失敗の責任をとることもある
・スピードが遅くなって、どこかにしわ寄せがくることもある
・仕事の質が落ちて、他部門、顧客等からクレームがくることもある

それらに対処しながら、教えていきながら、我慢しながら、忍耐しながら、成長を見守ります。

ようやく「任せるから、任せられるようになる」

そこまでたどりついた時に、本当の意味で、楽になれるのです。

これが「自利利他(じりりた)」です。

「自利利他」とは、利他のままが自利になる。

相手の幸せ、成長が、そのまま、自分の幸せ、

相手の成長を共に喜び、自分も時間ができて、次のステージに進むことができるのです。

すべては「我利我利」から「自利利他」への転換で解決できる

忙しいのに任せようとしない人の心は、いろいろな心がありますが、以下の5つに集約できます。

A「さびしくなるから任せたくない」
B「今のままでいいと自己満足している」
C「自分が楽になると罪悪感を感じる」
D「任せる相手から嫌われたくないと思っている」
E「任せる相手がまだ信用できない」

A・B・Cは、「何を任せればよいか」「任せる目的」をハッキリさせることによって、解決できます。

Dは「任せる技術」で解決できます

Eは「任せる技術」だけでなく、「我利我利」から「自利利他」への心の転換によって、解決できます。

実は、A~Dも突き詰めていくと、すべて「我利我利」から「自利利他」への転換で解決できるのです。

それについては、これから説明していきたいと思います。

まとめ

「任せないから任せられない。任せるから任せられるようになる。」「相手の成長を思いやる心がけ」が必要

「任せる相手がまだ信用できない」 この心の底には、我利我利がある

相手の幸せ、成長が、そのまま、自分の幸せ → 自利利他

 相手の成長を共に喜び、自分も時間ができて、次のステージに進むことができる

すべては「我利我利」から「自利利他」への転換で解決できる

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あさだ よしあき

ブログのお手伝いをしています「あさだ よしあき」です。 テニスとスタバで読書をこよなく愛しています。 将棋の羽生さんに、パッと見、似ているかもしれません。 事務を効率的にスムーズにできるようになりたい、もっと時間をうまく使えるようになりたい、続けるのが苦手から変わりたい、もっと効率よく勉強できるようになりたい、うまく任せられる「任せる力」を身につけたい そんな方の悩みを聞いて、夢を実現するお手伝いをしてきました。この経験を活かして、情報を発信していきたいと思います。
心が穏やかになった人へ
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