「なんであの人は…!」とイライラしたときに|人間関係のストレスをやわらげるヒント

こんにちは、みさきです。

夫、妻、親、子、上司、部下、同僚……
毎日顔を合わせる人とのやりとりの中で、
「なんであの人は、あんなことを言うの?」
「どうしてこんなことも分からないの?」とイライラしてしまうこと、ありませんか?
年齢を重ねて、少しは穏やかになったと思っていたのに、むしろ我慢がきかなくなっている自分に驚くこともあります。

この「イライラ」や「怒り」は、多くの場合、その心の奥には「相手を変えたい」という気持ちがあります。
思いどおりに動いてくれない、期待していた言葉が返ってこない……
そんな時、無意識のうちに「なんとか動かしたい」と、相手をコントロールしようとしてしまうのです。

でも実は、ここに苦しみの原因があります。
無理に相手を変えようとすると、かえって関係がこじれて、ますますストレスがたまります。
相手を無理に変えようとすればするほど、関係がギクシャクして、さらにストレスが増えていきます。
なぜなら、相手にも相手の価値観や感情、大切にしてきた経験があるからです。
自分が大事にしていることがあるように、相手にも譲れないものがあるのです。

では、どうしたらいいのでしょうか。
まずは、自分の「怒り」をそのまま認めてみることから始めてみてください。
「今、私はイライラしているな」
「カチンときたな」
「うんざりしてる…」

そんなふうに、言葉にして自分で受け止めるだけで、不思議と心が落ち着いてくることがあります。

次に「相手のどんな言動に腹が立ったのか」を、ちょっとだけ掘り下げてみましょう。

たとえば、
夫の高圧的な口調にイラッとする
→ 本当は、お互いを尊重して心地よい関係を築きたい

妻の否定的な言い方がキツい
→ 真摯な口調でフィードバックしてほしい

親が勝手にものを捨てるのが腹立たしい
→ 一言、相談してほしかった

上司の理不尽さにモヤモヤ
→ 納得できるように説明してほしい

部下のやる気のなさにうんざり
→ 自分から動く姿勢を見せてほしい

こんなふうに、怒りの裏側にある「自分が本当に大切にしたいこと」に気づけたら、その感情も、ただのイライラじゃなく、自分を知るヒントに変わっていきます。

そして、最後にちょっとだけ振り返ってみてください。
その相手の言動があったからこそ、自分が気づけたこと、学べたこと、心に響いたこと……何かありませんでしたか?

人間関係のイライラを、完全になくすことはできないかもしれません。
仏教では「怒り」は私たちを悩ませる煩悩のひとつ、しかも特に強い三つの煩悩、貪(とん)・瞋(しん)・痴(ち)の中の一つ、瞋恚(しんに・しんい)と教えられています。

でも「怒り」と上手くつきあうことはできます。
その奥には、あなたの本音や、大切にしたい願いが隠れています。
その声に気づいてあげることが、心を整える第一歩です。
怒りに振り回されるのではなく、怒りと向き合いながら、少しずつ自分の心を育てていけたらいいですね。

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みさき

はじめまして、みさきです。 チューリップ企画で「動画で学べる仏教」を制作しています。 10年間、旅のプランニングの仕事を通して、幅広く多くの方々とお話してきました。旅には各々の想いがあり、じっくりとお話をしながら旅のお手伝いをしていきます。人と関わる中で人間関係で悩んでいる人が多いことを知りました。 8年前に仏教とご縁があり、人間の心についてずば抜けた洞察の深さに感動して、今の仕事に至っています。日常の悩みについて仏教ではどう教えられているかを発信してゆきたいと思います。
心が穏やかになった人へ
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