皆、ひとりぼっち?「孤独」と「幸せ」の深い関係

こんにちは、みさきです。
多様化社会といわれるようになった今、マイノリティと呼ばれる人の特性を知る機会は増えてきています。
ビジネスの場でも、多様化を受け入れて業績に活かそうと、社員一人一人の特性や能力を知るために、1 on 1ミーティングを導入している企業が増えていると聞きます。

お互いに相互理解が進んできているはずなのですが、今なおさまざまな精神的不調に苦しんでいる人は多く、孤独の苦しみは変わらないようです。

2018年にアメリカの医療保険会社がアメリカ全土で「孤独感尺度」の調査を行い、回答者の5分の1が、周囲との親密なつながりをほとんど感じないと答えたといいます。
日本では2023年の内閣府調査の結果、ひきこもり状態にある人が、全国で146万人と推定されています。

人は皆孤独でひとりぼっち

孤独を感じる理由は、人それぞれ異なります。

〇70代女性
主人が亡くなり、子供夫婦と同居しています。息子夫婦は孫と二階におり、私とは全く会話がありません。友人とも疎遠になり、寂しくて寂しくてたまりません。

〇60代男性
好きなことをして楽しんで生きることが大事だ、と思って生きてきて、これまでの自分に後悔はないし、事業は順風満帆で妻と2人の子供にも恵まれ、幸せなのですが、60を過ぎて、底知れない寂しさを感じるようになってきました。

〇30代 女性
主人はいつも自分ばかり”忙しい忙しい”と言って、なかなか向き合ってくれない。
何を聞いても、だいたい面倒くさそうに”好きにしていいよ”と言われるだけだし。

〇20代 男性
学校に行けない自分はダメな子、と常に責められているようだった。あの時、学校へ行けるようになる解決方法よりも、親には学校へ行くのが辛い気持ちをただ「辛いんだね」と分かってほしかった。

仏教に「独生独死独去独来(どくしょう・どくし・どっこ・どくらい)」と教えられています。
人間は、生まれてから死ぬまで、独りぼっちの旅のようなものだ、ということです。
独りぼっちなのは、マイノリティな人たちや一人暮らしの高齢者だけではなく、お金持ちで人に囲まれているように見える人も、家族仲良く暮らしている人であっても、みな独りぼっちなのだと、お釈迦さまは説かれています。

「人に囲まれている人は孤独ではないでしょ」と思われるかもしれませんが、お釈迦さまが「人は皆独りぼっち」と言われているのは、「心の連れがない」ことなのです。

心からわかり合える、心の連れがいないと、
外からは見えない孤独を抱えて生きる人は多いのです。

こう聞くと、仏教は悲観的だと思われる方もあるかもしれませんが、みんな孤独なんだと知るだけでも不思議と心は軽くなります。

また仏教には、自分の居場所が分からず、底知れぬほど寂しい人生を生きる私たちに、本当の心の幸せとはなにか、そして本当の幸せになれる方法が教えられています。

孤独に泣くあなたへ|「その心の重荷、すべてまかせよ」のお約束

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みさき

はじめまして、みさきです。 チューリップ企画で「動画で学べる仏教」を制作しています。 10年間、旅のプランニングの仕事を通して、幅広く多くの方々とお話してきました。旅には各々の想いがあり、じっくりとお話をしながら旅のお手伝いをしていきます。人と関わる中で人間関係で悩んでいる人が多いことを知りました。 8年前に仏教とご縁があり、人間の心についてずば抜けた洞察の深さに感動して、今の仕事に至っています。日常の悩みについて仏教ではどう教えられているかを発信してゆきたいと思います。
心が穏やかになった人へ
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