敏感で生きづらい人はHSPかも|HSPとは?心を軽くする2つの方法もご紹介

九条えみ 九条えみ

HSPという特性を知ってからずいぶん気持ちが楽になった九条えみです。

敏感で繊細な自分を責めないで

物心ついた頃から「他人とは観点が違う気がする」「音、光、匂い、気候の変化などに敏感」「他人の痛みがまるで自分のことのように感じられる」と感じていました。それゆえに、なんでもない普段の生活でも刺激に圧倒され、涙が出たり頭痛となって現れたりしていました。

そんな自分は 「些細なことで心も体も疲れてしまう弱い人間なんだ」と長年、自己嫌悪に陥ってばかりでした。そして「もっと鈍感になることができれば、他の人と同じように生活ができるのに」と、この敏感さ繊細さを克服しなくてはと思っていました。

しかし「HSP」という存在を知り、「敏感で繊細なのは病気ではなく個性。せっかくの個性だから否定するのではなく、生かしていこう」と心がふっと楽になりました。

あなたやあなたの周りに敏感で繊細と思う人があれば「HSP」かもしれません。

もしあなたがHSPの特徴に当てはまるならば、HSPがどんな特性かを知るだけでも、自己を客観的に見ることができ心が落ち着くと思います

もしあなたがHSPでなくても、周りにHSPと思われる人がいるならば、「なぜ細かいことを気にするのか」「どうして些細なことで心身ともに不調になるのか」を少しでも理解でき、接するときの余裕が変わってくると思います

情報が多く、変化が激しい今日は、敏感な気質を持った人にとってさらに生きづらくなっているような気がしています。この記事を読まれたあなたには、敏感で繊細な感性を押し殺すのではなく、「生かす」方向に考えをシフトして、あなただけの人生を彩り豊かに生きてもらいたいと願っています。

HSPとは

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、「とても敏感な人」という意味です。アメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士が提唱した概念です。

研究の結果、HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質、つまり生まれ持った性質であることが分かりました。しかも、先天的にとても敏感な人は、人口の20パーセント、5人に1人は当てはまるといいます。稀なことではないのですね。

なぜ敏感で繊細な人が人口の20パーセントもいるのでしょう。研究者によると、人間だけでなく、高等生物の約20パーセントは生存戦略として敏感な気質が備わっているそうです。その敏感力で、ささいな変化や危険を察知し絶滅を避けてきたのかもしれません。

HSPチェック

エレイン・N・アーロン博士著の 『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』にHSPチェックが載っていますのでご紹介します。

自分に当てはまるものに「はい」と答えてください。
まったく当てはまらないか、あまり当てはまらない場合に「いいえ」と答えてください。

1.自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気づくほうだ

2.他人の気分に左右される

3.痛みにとても敏感である

4.忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋など、プライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる

5.カフェインに敏感に反応する

6.明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンなどの音に圧倒されやすい

7.豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい

8.騒音に悩まされやすい

9.美術や音楽に深く心動かされる

10.とても良心的である

11.すぐにびっくりする(仰天する)

12.短時間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう

13.人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)

14.一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ

15.ミスをしたり、物を忘れないようにいつも気をつける

16.暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている

17.あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる

18.空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる

19.生活に変化があると混乱する

20.デリケートな香りや味、音、音楽などを好む

21.動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している

22.仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できない

23.子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた。

いかがでしたでしょうか。
12個以上に該当した場合は、HSP(とても敏感な人)の気質があります。また当てはまるものが多いほどHSP度は高いと言われます。

些細なことでも敏感にキャッチしてしまうHSP。それゆえに生きづらさも感じやすいのですが、繊細な感性によって危険を未然に防いだり、高い想像力を発揮し活躍している人もあります。

敏感で繊細な自分を責めるのではなく、特性を理解し、上手く付き合っていけるように整えていけば、敏感さ繊細さが武器になります。

次に、具体的なHSPの特徴を見ていきましょう。

(HSPといっても、何に敏感に反応するか、また程度も人によって異なりますので、どのような症状が現れるかも人それぞれです。この記事では私が経験したHSPゆえの生きづらさをつづっています。他のHSPの方にも通じるわけではないことをあらかじめご了承ください。)

HSPの特徴:刺激に敏感に反応する

人混みが苦手

私は幼い頃からショッピングセンターなど人混みが多い中にいくと、よく体調を崩していました。頭の片側や目の奥がズキンズキンと脈打つように痛み、脈が速くなり頬が赤くなって気分が悪くなります。

体調を崩したのは、次のことを敏感にキャッチしたからだろうと思います。

・騒音
・臭い
・湿度
・人が発するエネルギー

人混みは常にザワザワとうるさく、お店ではBGMが流れ、たえず音が周りにある環境です。また、香水の匂いや飲食店など様々な種類の臭いを嗅ぐことになります。人口密度が高くなると空気がこもり湿度が高くなります。そして、人混み特有と思うのは、人が発するエネルギーにたえず触れることです。これらのことを敏感に感じ取りキャパシティーを超えたために、神経が高ぶり身体の不調となって現れたのだと思います。

家族と出かけるときは、体の不調を訴えて椅子に座って休んだり、買い物を切り上げて帰ってもらったりしていたのですが、友人と買い物に行くのは大変でした。

友人と雑貨や洋服を見たりカフェでお茶するのは好きだったので、自ら望んで買い物に行くのですが、だんだんと頭痛や気分の悪さが出てきます。楽しそうに遊ぶ友人を見ると、体調が悪くなったとはなかなか言えないし、せっかく遊びに来たのに早く解散するのが申し訳なくて、結局夕方まで我慢し帰宅するなりバタンキューと倒れることが度々ありました。

その頃は、なぜ人混みに行くと頭痛がして気分が悪くなるのかが分からず、休めば症状は治まるし仕方がないと思っていました。その一方で、人混みに行っても元気な友人を見て、羨ましく思ったり、自分の弱さに落ち込んだりしていました。

臭いで気分が悪くなる

昔からタバコや自動車、工場の排気ガスが苦手でした。
通学路で大型トラックが横を通るときは息を止めて排気ガスを吸わないようにしていました。
分煙されていない外食店に入ったときには、タバコの臭いがしない席に変えてもらうようにしています。

音に敏感

ゲームセンターなどガヤガヤした場所が苦手で、長くいると脈が速くなり気分が悪くなります。日常生活の中でも、携帯のバイブレーションが鳴っていたらすぐに気がつく方で、当の本人より先に気づくこともあります。

大きな声や耳にキンキン響く声も苦手で、ずっと聞いていると神経が逆立ちます。声は持って生まれたものなので、相手の声について「こうして欲しい、ああして欲しい」となかなか口にすることもできません。

声だけが問題なのに、その相手に対しても距離を取りたくなる自分に対して、「自分は心が狭くて忍耐力のない人間」と自分を責めてしまいます。

気候の変化に敏感

湿度が高くなるとよく片頭痛を起こします。

雨の日の体育は本当に過酷で、低気圧により血管が膨張し、ただでさえズキンズキンと脈打って痛むのに、体を動かさなければならないので、痛みが激しくなります。でも熱はないし頭痛がするだけなので、休むとも言えずに、適度に力を抜きながら体育の授業をこなしていた覚えがあります。

低気圧による片頭痛は高校生まで頻繁にあり、ひどい時期は毎週金曜日の午後になると決まって片頭痛を起こしていました。私なりに原因を調べたところ、長い緊張状態から解放されるときにも片頭痛は起こるようで、月曜からの疲れと緊張が「明日は土曜で休み」という解放感とともにドーっと現れたのだと思います。

大学に入ってからは授業が月曜から金曜日までびっしりあるわけではなく、途中に空きコマもあり適度に休むことができたので、湿度が高くても毎回のように片頭痛が起きることはなくなりました。

敏感なゆえにストレスを感じやすい

他の人にはなんでもないような日常でも、敏感にキャッチしてしまうHSPにとってはストレスを感じる要因になります。HSPは人口の2割、5人に1人といわれます。裏を返せば、人口の8割、5人に4人は刺激に対して敏感ではないということです。

敏感でない人たちとの差に自己嫌悪したり、敏感でない人に合わせようと無理がかかるので、HSPは生きづらさを感じやすくなります。

私の場合、環境的な要因で刺激に圧倒され体調が悪くなるため、これではいけないと思いながらも、具体的にどうすれば良いか分からず、悪循環を断ち切れずにいました。

しかし、ある2つの方法で、ずいぶんと気持ちも身体も楽になりました。

HSPの心を軽くする方法1:環境を整える


私が環境の大切さに気づいたのは大学生になってからです。きっかけはアルバイト。
昔から憧れていた花屋でアルバイトをするようになり、身体も心も元気になっていくのを実感しました。

好きな花に囲まれ、店内には爽やかな花の香りが漂い、植物は光合成をしているので空気もきれいで、軽快なジャズが耳に心地良い…。
まさに私が好きなものを詰め込んだような環境で、花屋で働くことがストレス発散であり、生き生きした面の自分でいることが多くなっていきました。

刺激に敏感なHSPは、ニガテな環境にいるとストレスを感じやすく、心身に不調が出ることもあります。

大学卒業と同時に花屋で働くことはなくなりましたが、自分に合う環境に身を置く大切さを知ることができたことはとても大きな学びでした。どんな環境が前向きになりやすいかを知ったことで、心身の調整がしやすくなったからです。

もしあなたが今いる環境が自分に合わない、耐えられないと思われるのでしたら、自分の好きなことや居心地が良い環境をふり返ってみられることをおすすめします。
そして、できる限りそういった環境に自分がいられるように生活を調整すれば、心も体も今よりずーっと楽になるのだと思います

HSPの心を軽くする方法2:良き理解者と出会う

HSPという特性を知るまでは、自分のことを「こだわりが強い」「完璧主義」「せねばならない思考」に囚われすぎているだけだと思っていました。

自分を縛る思考からなかなか抜け出せないこと自体も嫌に思っていて、自分の弱さを打ち明けるということはあまりなかったように思います。

しかし、大学時代に良くしてもらった人たちは、心理学や仏教思想など人間の心を深く学んでいる人が多かったので、人は誰でも欲や怒りや愚痴などの醜い心があることを前提に接してくれたおかげで、変に自分を繕(つくろ)わなくて良いんだなぁと気持ちが楽になりました。

そして、短所と思っていたことを長所の面から捉(とら)えてくれたことも大きいことでした。
敏感で繊細なことに困っていると「よく気がつくってことは、気遣いができるってことじゃないかな」と捉え直してくれ、そのままの自分を認めても良いのかなぁと思えるようになっていきました。

HSPの「刺激に圧倒されて疲れやすい」「人の顔色や言葉の裏を読み取り、傷つきやすい」などの特徴は、時に「怠け」や「弱さ」のレッテルを貼られる傾向があるようです。
そのため、自信を失いやすく、自己否定に繋がることもあります。
「そのままで良い」と受け止めて理解してもらうことは、HSPの人にとってとても大事なことだと思います

善い縁を選べば人生はどんどん変わる

朱に交われば赤くなる」とは、人は関わる相手や環境によって、良くも悪くもなるという意味です。
悪い人と関わったり悪い環境にいると、悪い方へと引っ張られ、次第に悪に染まっていきます。
反対に、高校2年生にして小学4年レベルの学力だった”ギャル”が、 良き指導者と出会い、1年間で偏差値を40上げ、慶應義塾大学現役合格したという実話もあります。

大学時代に、仏教哲学を専攻していた先輩から、関わる相手や環境の大切さを教えたお釈迦さまの言葉を教えてもらったことがあります。

あらゆる結果は因と縁が結びついて現れる
原文:一切法(万物)は因縁生(いんねんしょう)なり ―お釈迦さま

解説:因とは、結果を引き起こす直接の原因のこと。

縁とは、「因」が「結果」になるのを助けるもの

その時は、「そういうものかなぁ」くらいの受け止め方だったのですが、縁があって私も仏教を学ぶようになり、実生活でそのまま使える知識であることに驚いています。

先輩からは、「お米」という結果が現れる因と縁を例に教えてもらいました。

お米は何からできるかといえば、「モミダネ」 (「種もみ」とも言うそう) です。モミダネがなければ、そもそもお米はできません。

しかし、因であるモミダネさえあればお米になるかというと、そうではありません。モミダネを机の上や南極の氷の上にまいてもお米にはなりません。

モミダネという「因」に、土や水、日光などの生育環境がそろって初めて、お米という「結果」になります。この場合、モミダネがお米になるのを助ける生育環境が「縁」です。

このように、因だけでも結果は現れないし、縁だけでも結果は現れません。因と縁がそろって初めて結果が現れます。

これは、私たちが日ごろ受ける結果も例外ではありません。

日ごろ私たちに現れる結果を「運命」と呼ぶとします。
なぜ私に幸せや不幸といった運命が起きるのか。運命を引き起こす「原因」は自分自身の「行い」だと仏教では教えられます。

(自分の運命は何によって決まるのか、詳しく知りたい方は「因果の道理(因果応報)とは?因果応報の本当の意味|カルマとは何か?」をお読みください)

因が変われば結果(運命)は変わりますから、「幸せになりたければ、悪い行いをやめ、善い行いをすることが大切ですよ」とお釈迦さまは勧められています。

ところが、すでにやってしまった行いは変えようがありません。しかし「どうせ自分なんて・・・」と落ち込む心配はありません。なぜなら「因は同じでも、縁が変われば結果は変わる。 だから、より善い縁を選ぶことで運命も好転するのですよ」とお釈迦さまは教えられています。

たとえば、同じコシヒカリのモミダネでも、新潟県の魚沼地区で栽培されたコシヒカリは、日本有数の豪雪地帯でコシヒカリの理想的な生育環境という良い縁がそろっているので、日本で最もおいしいと評されるほどです。

善い環境に身を置き、善い人と積極的に縁をもつようにすれば、思いもしなかった幸せな運命が開かれることでしょう。たとえ今までが恵まれていなくても、あきらめる必要はないのだよ、とお釈迦さまは背中を押してくださっているのですね。

まとめ

敏感で生きづらさを感じていた私の心が軽くなったワケは、

1.自分に合う環境を整えることができたこと
2.良き理解者との出会い

にありました。

自分の気質が変わったわけではないので、今でも人混みはなるべく行きたくないですし、音に敏感でイライラすることもあります。
しかし、環境を選ぶことで心身の不調がコントロールできるという発見が得られたのは非常に大きいことでした。

HSPという特性を知るまでは、原因も分からず対策のしようもなく、ただ嫌な気持ち、不調に悩まされるだけだったのが、「事前に何に注意すればよいかが分かる」ことで、対策を取りやすくなりました。

我慢が美徳とされる風潮がありますが、我慢し続けて本来の自分を失ってしまったり、身体を壊してしまっては、自分の人生を歩めているのか疑問ですし、道半ばでリタイアしてしまう要因にもなりかねないと思います。

もちろん状況によっては我慢が必要な場面も多々ありますが、度が過ぎないように調整していくことはHSPの方も、そうでない方も大事な心がけなのだと思います。
人生80年、100年時代となった今日、身体を大切に使っていくことは長い人生を最後まで元気に生きるための秘訣と心得たいものです。

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九条えみ

九条えみ

こんにちは、九条えみです。会社では主に電話でのお客様サポートや、仏教月刊誌『とどろき』の朗読版に声を吹き込んでいます。生まれた時からニコニコしていたらしく、母につけられたあだ名は「ころニコ」お餅が笑っているような赤ちゃんでした(笑)心の機微に関心が強く、相手が望んでいる言葉は何だろうか?と自然と考えるようになっていました。感受性が強いのか繊細さに悩むこともありますが、 モットーである「笑顔」と「言葉」を軸にして、同じ悩みを持つ方に寄り添うような記事を書きたいと思います。音楽、オシャレ、効率化が好きです(^^)♪
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