言葉遣いが礼儀に表れる?人間関係を円滑にする礼儀の心得


こころ寄り添う研究家の九条えみです。

会社では主に電話でのお客様対応をしていて、今までに約1万名の方とお話ししてきました。

経験を積む中で見えてきたのは、礼儀正しい言動は人間関係を円滑にするということです。

今回は「礼儀と人間関係」を掘り下げていきます。

なぜ礼儀が人間関係を左右するのか

まず、礼儀とは「人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式。特に、敬意を表す作法」を意味します。

(礼儀の大切さ・礼儀の基本については「礼儀の心得|礼儀はなぜ大切?礼儀の基本とは?」に書いています)

礼儀正しさが、人間関係や社会生活を円滑にするのですね

礼儀の基本は相手の立場に立って失礼にならない言動をすることです

相手が失礼と受け取れば、不快感を与えて人間関係に溝ができます。

反対に、

相手の立場を尊重した礼儀正しい言動は、相手が気持ちよく過ごせますから人間関係が円滑になります。

礼儀は言葉遣いに表れる

人間関係を築くためには、まず信用されることが大事です

信用されるために1番大事なのは約束を守ることです

2番目に大事なことは言葉遣いです

信用の「信」という字は、「『人』の『言』葉を『信』ずる」と書きます。

私たちは、言葉を通して自分の思いを相手に伝えます。

だからこうも言われます。

「一言かけるか、かけないか
どんな言葉を言うか、言わないかで
人間関係が大きく変わる」

「相手の立場に立とう」という気持ちから、どんな言葉が失礼になるか、ならないかを考えるようになるのですね。

そんな人間関係を左右する言葉の性質に2つあります。

人間関係を悪くする言葉のナイフ

相手を傷つける言葉を「語殺(ごさつ)」と仏教では表現します。

言葉は目に見えず、形にも残りません。

ついカッとなって相手を傷つけるような言葉が口から出ることもあるのでしょうが、言った側は「こんな一言くらい、なんてことない」と気にも止めないかもしれません。

しかし、言われた本人にとっては一生忘れられない傷となって残るかもしれないのです。

体で振るう暴力も痛いですが、それよりも深く傷つけるのは言葉の暴力だと聞いたことがあります。

体の傷は手当てし時間が経てば治っていきますが、言葉の暴力は心を傷つけるからです。

また悪口を言うと、自分の脳にもダメージを与え、老化を早めるのだそうです。

フィンランドの脳神経学者が、1400人以上の70歳前後の人たちに、“ふだんどれくらい人の噂話や批判、意地悪な態度をとっているか”を調査したところ、ゴシップ好きは、そうでない人の3倍も認知症の危険が高かったといいます。

相手のためにも、自分のためにも、語殺に気をつけたいものです。

人間関係を良くする言葉のプレゼント

今度は言葉のプラスの面を見ていきましょう。

言葉で相手を癒し元気づける親切を「言辞施(ごんじせ)」と仏教では表現します。

追い詰められどうしたら良いか分からない、不安に思っている人にこそ言葉のプレゼントは温かく響きますね。

こんな実話があります。

15人ほどが乗ったバスの中で、ママに抱っこされた赤ちゃんがぐずり始めました。

ママは立ち上がってあやしますが、赤ちゃんは泣き止みません。ママは周りの乗客に頭を下げながら必死です。

10分ほど経って、車内アナウンスが流れました。

「お母さん、大丈夫ですよ。赤ちゃんですから気になさらないでください。きっと眠いか、おなかすいているか、おむつが気持ち悪いか、暑いかといったところでしょうか」

明るい口調のアナウンスに一瞬にして車内が和み、ママもほっとした様子に。

アナウンスをした40代の運転手は新聞社の取材で次のように答えたそうです。

「迷惑をかけないよう何とかしたい、というお母さんの焦りをひしひしと感じた。今後バスや電車を使うのをためらうんじゃないかと心配になって」

運転手の一言に、このお母さんはどんなに救われたことでしょう。

周囲の人たちも「赤ちゃんは泣くことで感情を伝えるもの」と、母子を見る目が温かくなったことと思います。

私も、言葉のプレゼントには何度も励まされてきました。

口にすれば数秒ほどの短い言葉であっても、辛い時や落ち込んだ時に思い出すと元気になります。

いつでもどこでも誰にでも、心がけ一つでできる幸せのタネまきですから、大いに心がけて使っていくようにしたいものです。

まとめ

・礼儀正しい言動は人間関係を円滑にします。

・礼儀は言葉遣いに表れます。
 それは、相手の立場に立つ姿勢が言葉に表れるからです。

・言葉には2つの性質があります。
 ①相手を傷つける言葉
 ②相手を癒し元気づける言葉

「最近、あの人となんだかギスギスしているように感じる…」
そんな時は、どんな言葉をかけているか振り返ってみると良いかもしれません。

身近な人ほど、気が緩み、言ってはならぬ言葉を平気で言ってしまうものです。
「親しき仲にも礼儀あり」
親しい人にも礼儀をもって接していきたいですね。

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九条えみ

九条えみ

チューリップ企画では、『月刊なぜ生きる』お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
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