都合のいい人になっていませんか?|頼み事を引き受けるべき3つの対象
こんにちは!
お悩み解消研究家のわかです。
先日、知り合いの大学生がこんなことを言っていました。
「自分は頼みごとをされるとどうしても断れません。
それが原因で最近、都合のいい存在だと思われているみたいです。
断れるようになりたいんですが、関係を崩してしまうのも嫌だし…。
やっぱり断った方がいいんでしょうか?」
なんでも、同じゼミに所属している女の子がいろいろと頼みごとをしてくるのだそうです。
断ったら可哀想だからと言われるがまま引き受けていたら、次第に面倒事を押し付けられるようになってしまったのだとか。
突然呼ばれ、いらなくなった冷蔵庫をゼミ室に運ぶように言われたり。
飲み会の数日前になって、都合が悪くて幹事ができなくなったから代わるように言われたり。
いくらなんでもそれは断った方がいいよ、と思うようなことまで引き受けてしまっていたのでした。
断れない人の多くは、相手に良かれと思って、引き受けてしまっているのでしょう。
ただ、引き受けることが必ずしも相手のためになるとは限らないのではないでしょうか。
はっきり断ればいいじゃないか、という意見もあるかもしれませんが、人間関係は複雑で、断りづらい状況もきっとたくさんあると思います。
何でもかんでも引き受けて、都合のいい存在になっていませんか?
今回は、自分の存在を軽視されないためにも、引き受けるべき時と場合を考えます。
目次
「都合のいい存在」ができあがるまで
都合のいい人と認定されてしまうのは、たいてい、困っている人を放っておけない、優しいタイプの人でしょう。
頼みごとを引き受けてくれる人を探すのは結構骨が折れます。
だからこそ、頼んだことは何でも引き受けてくれる人は貴重な存在。
困ったことがあれば、真っ先にその人のところに行ってしまうのも、仕方のないことかもしれません。
引き受ける人自身、いい人だと思われたい、嫌われたくないという思いから、頼みごとを断れないのです。
それが面倒なことであればあるほど、引き受けると相手からも感謝され、頼りにされるので、嬉しさも手伝って片っ端から引き受ける。
そうして、「頼めば引き受けてくれる」というレッテルが貼られ、ますます断れなくなっていきます。
本当に感謝されているうちはいいのですが、人は状況に慣れてくるもの。
最初は頼みごとに申し訳なさを感じていても、次第にその人に頼むのが当たり前になってきます。
断らないのをいいことに、面倒事を押し付けて、自分は悠々と時間を使う。
こうなってしまったら、完全に都合のいい人です。
何でもかんでも引き受けていると、都合のいいように使われてしまうかもしれません。
都合のいい人になると生じる3つのデメリット
でも、そもそも、都合のいい人になるのは悪いことなのでしょうか?
頼む人、頼まれる人、双方が納得しているなら別に問題ないのでは、とも思いますが、実は都合のいい人になることには、いくつかの問題があります。
①存在を軽く見られてしまう
都合のいい人というのは、自分の言うことを聞いてくれて、自分の思い通りに動いてくれる人のことです。
普通はそんなに都合よくいきません。
ですから、何か頼み事をするのにも遠慮がでてきます。
しかし、都合のいい人は、いつでも思い通りに動いてくれるので、頼む側としては、いつしかそれが当たり前になってしまいます。
当たり前だと思うところに感謝の心は出てきません。
逆に、引き受けられないとなったら、怒りの心が出てくるでしょう。
相手の都合などお構いなしなのです。
都合のいい人になることは、自分の存在も軽く見られますし、相手のことも自分勝手にさせてしまうきっかけになるのではないでしょうか。
②負担が増える
都合のいい人になると、依頼されることが次々に舞い込んできます。
少ない数ならいいのですが、それが増えてくると、自分のやるべきこともままならなくなってきますよね。
しかし、受けてしまった手前、今さらできないとも言えない。
本当は断りたい、でも断ったら嫌な顔をされるんじゃないだろうか。
断るなら、なんて言って断ればいいんだろう。
やっぱり無理してでもやるべきかもしれない。
本来悩まなくてもいいことに心を砕き、ストレスもたまってくるかもしれません。
都合のいい存在になることは、自分の負担が増えるということです。
できるうちはいいのですが、自分の手に負えなくなってきたと思ったら、早い段階で断ることをお勧めします。
できないことをできないとはっきり伝えるのも一つの優しさではないでしょうか。
③人間関係を損ねる
頼み事を引き受けるのは、相手に良かれと思ってしていることです。
だから、最初は気分よく引き受けられるのですが、回数を重ねてくると、次のようなことがおきてきます。
引き受けても感謝されない。
引き受ければ引き受けるほど、自分の負担が増える。
そうなれば、だんだんと不満が大きくなってきます。
そして、頼んでくる相手に対しての印象もどんどん悪くなっていくでしょう。
冒頭の大学生も、関係を悪くしたくないとは言いつつも、頼んでくる相手に対しての印象はあまりよくないようでした。
最初は仲良くできていたはずなのに、そうなってしまっては非常に残念です。
人間関係を良好に保つためにも、都合のいい存在には極力ならない方がよいのです。
頼み事を引き受けるべき3つの対象
とはいえ、頼み事をまったく引き受けないというわけにもいきません。
目の前に困っている人がいたら、助けるのが当然。
多くの人がそのような意識を持っているのではないでしょうか。
それはとても素晴らしいことで、決して失ってはならない感性だと思います。
だから、頼みごとをされたら引き受けた方がよいと思われるのも無理はないでしょう。
でも、引き受ける前にまず考えてみていただきたいことがあります。
相手の人は本当に頼み事を引き受けるべき人ですか?
そこをちゃんと見極めないと、都合のいい人認定されてしまう可能性があります。
仏教でも、人に親切をすることは良いことだから大いにやりましょうと勧められています。
しかし、その時に大切なのは、親切にする相手です。
ドラ息子にお金を渡したら、ますます堕落していくでしょう。
いくら困っているといっても、泥棒に親切にするのもおかしなことです。
仏教では、親切にする対象を三田(さんでん)と教えられています。
敬田(きょうでん)、恩田(おんでん)、悲田(ひでん)の三つです。
敬田(きょうでん)とは、敬うべき人ということです。
先生や上司、年上の人などが挙げられるでしょう。
恩田(おんでん)とは、恩がある人ということです。
普段お世話になっている人や、自分に心をかけてくれる人のことを言われています。
最後に、悲田(ひでん)とは、本当にかわいそうな人、憐れむべき人のことです。
被災して大変な目に合っている人、本当に困っている人のことを言われています。
上記3つの対象に当てはまる人には率先して親切にしたらよいと教えられているのです。
もし、自分で何とかできるのに、面倒だからと他人任せにする人がいれば、その人は当てはまりませんから、自分で何とかしてもらうのがよいと思います。
まとめ
私たちの能力にはどうしても限界があります。
ですから、協力できることといっても限られているのが実際です。
それならば、本当に自分の力を必要としてくれている人、本当に困っている人を助けるために能力を使った方が、自分自身も気持ちよく動けるはずです。
人間関係のバランスは難しいものですが、たとえ引き受けられなくても、誠意を持って接すれば、関係が大きく崩れることはないのではないでしょうか。
何でもかんでも引き受けて、都合のいい存在になってしまう前に、一度引き受けるべきかどうかを考えましょう。
「親しき仲にも礼儀あり」
お互いがお互いを尊重できる、より良い関係を築いていきたいものですね。
わか
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