「母が亡くなった」悲しみと後悔ばかりの私にできる恩返しとは

九条えみ 九条えみ


こころ寄り添う研究家の九条えみです。

人生に悲しみは尽きませんが、中でも激しい悲しみは死別の悲しみだと思います。
それも深い人間関係であるほど、悲しみも比例して大きくなります。
とくに産み育ててくれた母親が亡くなった時の悲しみは、簡単に癒えるものではないようです。

私は月刊誌『とどろき』のお客様窓口として電話を受けていますが、『とどろき』を購読されている66歳の女性から、お母さまを亡くされた悲しみをお聞きしたことがあります。

母を亡くした悲しみの声

本当に母を亡くした寂しさは歳を増すにつれ強まります。
急だったので、ありがとうとも言えず、あちこちに連れて行ってあげたかったと悔やまれて仕方ありません。

こんな寂しさも他の人に話したところで理解してもらえるわけでもなく、ただグッとだまって堪えるしかありません。
働いていたので友達もおらず、聞いてくれる主人もいません。
同じように家族を亡くした友達は3年かかった、と話していました。
以前は2人で食べていた食事も、今は一人で食べ、しゃべることもなく切ないです。

仏教教室に参加して『とどろき』という本を知りました。
『とどろき』に恩に報いることが大事だとありました。

母に大変お世話になった。
しかし、何もできないまま、母はあっというまに亡くなってしまった。
悔いがあります。

私はどのように生きて行けばいいですか?

(66歳・女性)

亡くなったお母さまを慕うお気持ち、悲しみがひしひしと伝わるようです。

母親の恩を強く感じられている分、残された自分がどのように生きていけば、亡くなった母が本当に喜んでくれるのだろうか?と悩みも深くなられるのだと思います。

亡くなった母への悲しみと、これからどう生きていけばいいかと悩まれるお声を聞いて、私は平成29年8月号の『とどろき』の内容を思い出しました。

8月号はお盆特集が組まれました。その中で「亡くなった人が最も喜ぶこと」についての内容がありますので、一部をご紹介いたします。

亡くなった人が最も喜ぶこと

亡くなった親や先祖、伴侶や子供を本当に喜ばせるには、どうすればよいか、と真面目に考えてみると、私自身が自分の子孫、家族に何を望んでいるかを考えてみれば分かります。

生きていれば、いろんな困難や災難がやってきますが、わが子にはどんな苦難も乗り越えて、正しく生きてほしい。そして真の幸福になってほしい、これ一つではないでしょうか。

とすれば、私たちが正しく生きて、まことの幸せになることが、亡き先祖の最も喜ぶことであり、私の命を生み育んでくれたご恩に報いることになりましょう

この世の幸福は、どんなに懸命に努力して手に入れても、しばらくすると色あせ、崩れ、なくなって悲しみに沈みます。

「何のために生きているのかナァ」
「はー、いっそ生まれてこなければよかった」

と、タメ息をつく日々では、亡き先祖もどんなに悲しい思いをするでしょう。

仏教に説かれる絶対の幸福に生かされて初めて、「生まれてきてよかった」の生命の歓喜があり、「こんな幸せになれたのも、生み育ててくれたおかげです。ありがとうございます」と、先祖のご恩を心から感じる身になることができるのです。

それが亡き人のいちばん喜ぶことではないでしょうか。

平成29年8月号の『とどろき』より)

幸福にも2とおりある

亡くなった親や先祖が最も喜ぶことが残された自分が幸福に生きることだとすれば、幸福について考えてみる必要がありそうです。

仏教では幸福に「相対の幸福」と「絶対の幸福」の2つがあると教えられています。

相対の幸福とは、金や地位、名誉、健康など、日々、私たちが求めている幸せのことです。
手にした時は喜びや満足を得られるのですが、「続かない」という特徴があります。

これらの幸せはやがては色あせて崩壊し、悲しみや苦しみに転じてしまいます。
しばらく続いたとしても、残念ながら人生の終末にすべて失う運命からは逃れられません。

それに対して、絶対の幸福とは「永遠に変わらない幸福」を言います。

「絶対の幸福」を初めて耳にしたという方は馴染みがないなぁと思われるでしょう。私もそうでした。

しかし意外なことに、日本人に昔から親しまれてきた「いろは歌」には、絶対の幸福の存在が示されているのです。仏教国である日本らしいですね。

絶対の幸福といろは歌の関係は『知ってそうで知らない「いろは歌」に隠された絶対の幸福への道』をご覧ください。

絶対の幸福は仏教に詳しく説かれています。

お母さまを亡くされた悲しみ、そして、生きているうちにもっと孝行しておけばよかったという後悔は、簡単に癒えるものではないでしょう。

しかし、その悲しみを糧にしてあなたが絶対の幸福になられたら、「亡くなった母が、絶対の幸福へ向かって生きよと後押ししてくれたのだ」と感謝に変わるのではないでしょうか。

また、あなたが絶対の幸福になられることこそ、親であるお母さまが一番望むことであり、お母さまへの恩返しになるのだと仏教では教えられます。

亡くなった母を想う④|亡くなった親への孝行とは?

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九条えみ

九条えみ

こんにちは、九条えみです。会社では主に電話でのお客様サポートや、仏教月刊誌『とどろき』の朗読版に声を吹き込んでいます。生まれた時からニコニコしていたらしく、母につけられたあだ名は「ころニコ」お餅が笑っているような赤ちゃんでした(笑)心の機微に関心が強く、相手が望んでいる言葉は何だろうか?と自然と考えるようになっていました。感受性が強いのか繊細さに悩むこともありますが、 モットーである「笑顔」と「言葉」を軸にして、同じ悩みを持つ方に寄り添うような記事を書きたいと思います。音楽、オシャレ、効率化が好きです(^^)♪
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