「思春期の子どもは悩みだらけ!」親として思春期の子どもの悩みを和らげるには?

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こんにちは。こころ寄り添う研究家の九条えみです。

先日、中学生と高校生の娘さんがいる知り合いの女性が、こんなことを言われていました。

「下の子は中学3年生で、いま受験期なの。
勉強ができる高校生の姉と比較して、『自分は勉強もできないし・・・』とすっかり落ち込んじゃってね。
下の子には下の子で、良いところも沢山あるのに。
落ち込む姿を見ていて、可哀想になってくるの」

思春期は、悩むことが多いようです。

今回は、思春期の子どもが持つ悩みを和らげる2つの方法をご紹介します。

思春期の子どもの悩みトップ3

そもそも思春期とはいつ頃を指すのでしょうか。

辞書によると、12歳~17歳ごろまでだそうです。

小学校高学年から高校生あたりを一般的に思春期と言うのですね。

思春期の悩みを調べてみました。

思春期の悩みトップ3

1位 成績・進路
2位 友だちとの関係
3位 体型や容姿

(参考:健やか親子21ホームページ)

思春期の子どもが悩むのはなぜ?

思春期は悩みが多いことは分かりました。
なぜ、悩むのでしょうか?

考えられる理由をいくつか挙げてみます。

進路を考えなければならなくなる

多くの人は、初めて「受験」を経験するのは、中学3年生の時期です。

高校はどこを受験するのか?

成績で決める人もあれば、部活の名門校などで選ぶ人もあるでしょう。

高校受験を機に、初めて「自分の人生の進路」を考えた、という人もあるでしょう。

成績によって評価されることが多くなる

小学校よりも、中学・高校と進むにつれ、テストの回数が増えます。

また、成績上位者を掲示する学校もあり、成績によって評価されることが多くなります。

人間関係が複雑になる

中学に上がると、人間関係が複雑になります。

複数の小学校から同級生が集まり、慣れない人間関係に戸惑います。

小学校までは、同じ年の子との関わりが多かったのが、中学からは部活動が始まるので、先輩や後輩、部活の顧問など、付き合う年齢の幅が広がります。

先輩に対して敬語や丁寧語を使えないと「生意気な奴」と思われてしまうので、言葉遣いや、気の遣い方など、今までさほど気にしなかったことが問題になっていきます。

異性や友人の目を気にするようになる

思春期になると、異性や友人の目が気になるようになり、体型や容姿に悩むことが増えます。

私の学生時代も、標準よりも細いのに、食事制限をしてダイエットする女の子がいました。

身体をつくる大事な時期ですから、きちんと栄養を摂ることが大事なのにです。

思春期の子どもの居場所とは

子どもの多くは「学校」か「家庭」という狭い社会しか知りません。

その狭い社会の中で、似た条件の子たちと、比べられるのです。

同じ年齢で、同じような教育を受けているはずなのに、いわゆる「優等生」もいれば「落ちこぼれ」も出てきてしまうのです。

成績が良くて、運動もできて、クラスの人気者という子もいる。

一方で、勉強についていけず、運動も苦手、話すのも得意じゃない、という子もいる。

自分と友人を比較しては、一喜一憂し、落ち込みやすい環境で、毎日子供たちは頑張っているのではないでしょうか。

「学校」や「家庭」で上手く適応できないと、世界から居場所がなくなったように感じ、

結果、「この世界に、自分はいなくてもいい存在なんだ」という気持ちを抱きやすくなってしまいます。

思春期の子どもの悩みを和らげるために

思春期の子どもの悩みを和らげるために2つの方法が考えられます。

1.世界は、学校と家庭だけでないと知ること

多くの子どもたちは、学校と家庭の往復で小学校から高校生まで過ごします。

その間、なんと12年間です。

狭い社会での見方しかできなくなるのではないでしょうか。

とくに、学校に居場所がないと感じる子どもさんには、積極的にほかの環境に飛び込んでみるのも大事だと思います。

たとえば、部活動以外の習い事、地域のボランティア活動、海外旅行など。

そうすれば、いろんな環境があり、いろんな個性の人がいることを知れます。

広い視点で、クラスを見ると、悩んでいたことは案外ちっぽけだな、と思えるかもしれません。

2.学校、家庭以外の場で悩みを相談できる場を持つようにする

思春期の子どもの悩みの一つに「いじめ」があります。

しかし、いじめの悩みはデリケートです。

バレてしまったときに、いじめがエスカレートするのではないかとおびえる子は、なかなか学校の先生や友だちに言えないでしょう。

そこで、学校や家庭以外の場で、悩みを相談できる場を持ってみてはどうでしょうか?

この方法で、子どもが前向きになったと、高校生の男の子をもつお母さんが言われていました。

高校生の子どもさんは、学校で嫌なことがあると、知り合いの社会人に相談しているそうです。

その人は、趣味で心理学や仏教などを学んでいて、そこからアドバイスをしてあげるのだとか。

アドバイス通りに、次の日学校で実践してみると、関係が友だちとの関係も上手くいったと喜んでいるそうです。

また、お母さんは、子どもにあれこれとアドバイスをするのではなく、一緒に悩みに寄り添って、気持ちを受け止めるよう工夫されています。

子どもの立場からすると、なかなか親の言うことは聞けませんが、外部の人からだと素直に聞けるのでしょうね。

さらに、お母さんには気持ちを受け取ってもらえて、安心感もあるのでしょう。

まとめ

思春期の子どもは、いろいろなことに悩んでいます。

その原因として、学校や家庭という狭い社会の中で、他人と自分を比べ落ち込んでしまうことが考えられます。

悩みを和らげるために、「世界は、学校と家庭だけでないと知ること」「学校、家庭以外の場で悩みを相談できる場を持つようにする」のはいかがでしょうか。

思春期の子どもと接するときに大事な心がけは、子どもが悩みと上手に付き合えるように大人がサポートすることでしょう。

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
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