愚痴を言うのは逆効果|嫌いな人への恨みを晴らすたった一つの方法

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いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お悩み解消研究家のわかです。

最近転職した人が、以前働いていた会社の話をしていました。
その人は長年その会社に勤めていたのですが、同僚にものすごく嫌な人がいて、たくさんの迷惑をかけられたそうです。
それなのに、迷惑をかけている自覚もなく、知人が辞める時まで、その言動はなおりませんでした。

長年迷惑をかけられてきた恨みがたまっているのでしょう。
知人は、別のところに転職した今も、以前の勤務先の同僚への愚痴を言い続けています。
積もり積もってきたものは簡単には晴らすことができないのですね。

しかし、いつまでも相手への恨みを引きずっていると幸せになれません。
今回は、嫌いな人への恨みを晴らすたった一つの方法をご紹介します。

愚痴とはどんな心?

私たちは日常で愚痴を言うことがあります。
ところで、そもそも「愚痴」というのはどういう心なのでしょうか?

愚痴というのは、もともと仏教の言葉です。
煩悩の1つで、恨み、ねたみの心のことを言われます。
良い心ではありませんから、愚痴の心はよく黒色で表されています。

愚痴というのはまた、「因果の法則が分からない心」とも言われています。
仏教で教えられる因果の法則とは、良いことも悪いことも「自業自得」です。
自分に来るすべての結果は、例外なく自分の行いがもたらしたものと教えられているのです。

恨みやねたみの心を掘り下げてみると、こんな心ではないでしょうか。
私が苦しんでいるのはみんなあの人のせいだ。
なんであの人ばっかり良い目にあうの?

多くの人はこのように感じているのですが、これらはつまり「因果の法則が分からない心」なのです。

恨みが出てくる心理とは

因果の法則に則って考えてみると、次のようなことが言えます。
良い結果が来たということは、あなたが良い行いをしたということです。
悪い結果が来たということは、あなたが悪い行いをしたということです。

良い結果があったときは自分自身が頑張ったからだと思えます。
ここに疑問は起きません。

ところが、悪い結果が現れた時、自分自身の行いに原因があるとはなかなか思えないものです。
悪い結果が来て苦しい上に、それが自分の行いによるものだとなれば、更に苦しくなってしまうからです。
自分に責任があるとは思いたくなくて、誰かのせいにしてしまいたくなるのです。
それが恨みの心が出てくる心理です。

愚痴で恨みを晴らすことはできる?

仏教に説かれている因果の法則を聞くと、このように言われる方があります。
「じゃあ、私に迷惑をかけたあの人には当然悪い結果が行くんですよね?」

迷惑をかけてきた嫌いな相手のことを簡単に許すことはできません。
私はこんなに苦しんだのに、あの人が幸せになるなんて納得できない。
これだけ迷惑をかけられたんだから、何か仕返しをしてやりたい。
そういう思いになるのも無理のないことでしょう。
しかし、実際に攻撃をしたり、面と向かって悪く言うことはできないので、愚痴という形でその恨みを晴らすのです。

では、本当に愚痴で恨みは晴れるでしょうか?
愚痴を言っても、相手に直接悪い結果が行くわけではありません。
それどころか、発した言葉はそのまま返ってきて、自分自身を苦しめます。
そしてまた相手を恨み、自分が苦しんで、という連鎖を繰り返し、どこまでも恨みが晴れることはないでしょう。

また、愚痴というのは楽しい話ではないですから、聞いている周りの人も嫌な気分にさせてしまいます。
一度くらいなら大変だねと聞いてくれるかもしれませんが、いつもいつも愚痴ばかりだと、そのうち距離を置かれてしまうかもしれません。

心に嫌な思いをためておくのはよくないので、吐き出すことももちろん必要です。
しかし、愚痴を言っても結果的には恨みを晴らすことはできません。
むしろ逆効果で、自分をより苦しめることになってしまうのではないでしょうか。

嫌いな人への恨みを晴らすたった一つの方法

では、嫌いな人への恨みを晴らすにはどうしたらよいのでしょうか?

嫌いだからといって、その人への恨みをいつまでも引きずっていると、余計苦しくなってしまいます。
まずはその苦しみの連鎖を断ち切ることに専念しましょう。
それには、あなた自身が幸せになることです。

幸せな時、恨みの心は出てこないはずです。
嫌いな相手のことも忘れて、自然と恨みは晴れていくでしょう。

因果の法則で考えると、幸せになるには良い行いをすることが大事です。
良い行いといってもいろいろありますが、まずは1日1回でもいいので誰かを褒めましょう。
苦しい時、誰かを褒める気にはならないかもしれません。
しかし、愚痴を言い続けるよりも、誰かを褒めた方が自分も周りの人もよい気分になります。

良い言葉を口にしていくことが、結果的には恨みを晴らすことにつながるはずです。

まとめ

嫌いな人への憎しみが強いと、愚痴という形でその思いが出てきます。
しかし、愚痴を言い続けても苦しみが深くなるだけで、幸せにはなれません。

恨みを晴らしたいのなら、1日1回誰かを褒めるように心がけましょう。

こちらの記事では、相手にどういう言葉をかけたらよいのかを具体的に紹介しています。

和顔愛語でみんな幸せ!(後)|優しい言葉の共通点とは?
良い言葉を口にすることで、自分自身が前向きな気持ちになり、苦しみの連鎖から抜け出せると思います。
自分が幸せになることこそ、嫌いな相手を見返す最善の方法ではないでしょうか。

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わか

チューリップ企画コールセンターのわかと申します。 静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。 日常の様々な出来事を物語化することが好きです。学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。 今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!
心が穏やかになった人へ
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