【アドラー心理学】他人に振り回される原因と人生の目的の見つけ方

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こんにちは。こころ寄り添う研究家の九条えみです。

「他人に振り回されて疲れてしまう」

そんな悩みを持っていたので、先日、アドラー心理学の講座に参加しました。

アドラー心理学では、対人関係のトラブルは課題の分離ができていないことが原因と言われます。

アドラー心理学「課題の分離」

およそあらゆる対人関係のトラブルは、
他者の課題に土足で踏み込むことー
あるいは自分の課題に土足で踏み込まれることー
によって引き起こされます。
課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう

課題の分離とは、課題の所在をハッキリさせることです。

たとえば、妻の機嫌が悪いときに、「何か気に障るようなことを言ったりやったりしたのだろうか?」と 夫が責任を感じてしまったとします。

しかし、アドラー心理学では夫が責任を感じてはいけないと言います。
なぜなら、不機嫌でいるか、上機嫌でいるかは妻の問題であり、妻の課題を勝手に背負うから夫が苦しくなるのだといいます。

課題の所在をハッキリさせる基準は
課題に取り組まずに苦しむのは誰か?
課題への決定権は誰にあるか?
を考えることだそうです。

他者の課題に振り回される意外な原因は?

参加者の中に「自分が悩んでいたことは、実は他人の課題だったと初めて分かり気持ちがスッキリした」という方がありました。

気遣いができ、他人の感情に敏感である人ほど、相談や頼みごとを引き受けやすく、その結果、他人の課題に振り回されてしまうのでしょう。

その話題が出た時に、コーチングの資格を持っているある女性が、ふと言った言葉が心に残りました。

他人の課題に振り回される原因は、実は、自分の課題がハッキリしてないから。
 自分の課題が曖昧だから、すぐに他人に振り回されるの

盲点だったなぁとストンと心に落ちました。

たしかに、名を遺す偉人は自分の課題がハッキリしている人ばかりです。

世の人は我を何とも言わば言え
我が成す事は我のみぞ知る(坂本龍馬)

自分でできることやすべきことを
その人の代わりにしてあげても
本当の助けにはならない。(リンカーン)

自分の課題の見つけ方

自分の人生を生きるために、自分の課題をハッキリさせることが大事だということが分かりました。

自分の課題とは、言い換えれば「人生の目的」とも言えましょう。
人生の目的が分かれば、生き方の基準ができます。
基準ができれば、行動がしやすくなります。

目的地がハッキリしていれば、そこに合わせて移動手段を選びやすくなるようなものです。

人生の目的を見つける重要な手がかりについて、スティーブ・ジョブズは次のスピーチを残しています。

人生を左右するわかれ道を選ぶ時、一番頼りになるのは、いつかは死ぬ身だと知っていることだと思います。

ほとんどのことが―周囲の期待、プライド、ばつの悪い思いや失敗の恐怖など―そういうものがすべて、死に直面するとどこかに行ってしまい、本当に大事なことだけが残るからです。

スティーブ・ジョブズは若い頃から仏教に関心を持ち、日本で僧侶になろうかと真剣に考えたほど、熱心に学んでいたそうです。

たしかに仏教には「生死一如(しょうじいちにょ)」という言葉があります。生きることと、死ぬことは、紙の裏表のようなもので切り離せるものではない、という意味だそうです。

人生の目的を見つけるときに「死」を考えることは重要な手がかりとなるようです。

「自分の死」を考えると、自分の生き方が見えてくる

他人の感情に敏感な人は、もしかしたらHSP(とても敏感な人)かもしれません。

敏感で生きづらい人はHSPかも|HSPとは?心を軽くする2つの方法もご紹介

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
心が穏やかになった人へ
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