【疲れない働き方】なぜ部下に伝わらないの?部下と接する最重要ポイント
こんにちは。みさきです。
職場で部下を持ったとき「なぜこんなに伝わらないの」と悩む人は多いと思います。
私は新入社員の頃、10歳年上の先輩に「宇宙人に接しているみたい」と言われたことがありますが、中間管理職の立場になり、今はその先輩の気持ちが分かるようになりました。
今回は、部下の接し方がわからない悩みについて考えていきます。
部下を「褒める」のが良いか「叱る」のが良いか
マネジメントの本などを読んでいると、部下の育て方として「褒めるのがよい」「8つ褒めて2つ叱る」というようなことが書かれてあります。
誰しも承認欲求がありますので、叱られるより褒められたほうががぜん、やる気になると言えますね。
「褒める」効果
「お前以外にできるヤツはいないんだ」
「君がいつも頑張っているのを知ってる」
「よくやった、ありがとう」
「こういう状況でよく頑張った」
それまでため息ついてやっていた仕事でも こういった上司の一言でがぜん元気になり、前向きに取り組めるのですから、 つくづく人間は認められたい一杯なんだなと思います。
社長は従業員にやる気をもって働いてもらいたいと給料を支払い、ボーナスも出しているのですが、ある意味、お金以上に社員をやる気にさせるのが、社長からのねぎらいや評価の言葉だったりします。
お金は使うとなくなりますが、自分にかけてくれたその一言は何年も覚えているものです。
逆の意味で残る上司の言葉もあります。
「お前なんかいらない」
「給料分の結果出してるんか」
「言われたことだけやっていればいいんだ」
「馬鹿か、こんなこともできないのか」
「やる気ある?」 などの一言。
このような、人として尊重しない言葉は論外なのですが、けっこうこの論外発言を部下に言ってしまった、という人は少なくないと思います。
こういう言葉を部下は忘れません。
忘れたくても忘れられないのです。
社長や管理職は社員に頑張ってほしい、奮起してほしいという気持ちから、社内環境を良くしたり、臨時ボーナスなどいろいろアイデア出しているのに、その一言だけで様々な努力工夫がぶち壊しです。
舌三寸 身を生かし 身を殺す
発する言葉で「この上司についていきたい」ともなれば、「離れたい」ともさせてしまうのですから、上司が持つ言葉の影響力は大きいことを知らされます。
「叱る」効果
では注意するとき、叱るとき、どうすればいいのでしょうか。
部下に伝わる叱り方をするのは難しく、ここを悩まない人は管理職失格といってもいいかと思います。
誰でも欠点を指摘されると、認めたくない気持ちで一杯になりますし、言い訳や反発をしたくもなります。
またしょっちゅう上司から叱られれば、極力近づきたくない気持ちにもなるでしょう。
叱り方によっては、人間関係の悪化や部下のモチベーションを下げることになってしまいますので、叱ることを躊躇したくもなります。
しかし「褒める」だけでは、部下は成長しません。
部下が利益や成果を出すようになるには、自分の課題に気付き、解決していくことが必要です。
そのためには時に「叱る」ことも必要です。
叱りたくない。でも叱らなければならない。
この板挟みで管理職は悩みます。
今回、叱る際に気をつけるべき3つのことをお話いたします。
【1】「ヒト」を叱らず「コト」を叱る
【厳禁】ヒトを否定
「なぜそんなこともできないんだ」
「どうして君はそうなんだ」
「やる気あるのか?」
こういう言い方は自尊心が傷つけられ、もう受け入れられず、腹を立てるか、落ち込んでしまい、逆効果です。
【奨励】コトを叱る
「人」を叱らずに「した行為」を叱りましょう。
そのミスはその人でなくてもしてしまうことであり、その「こと」が迷惑をかけたのであり、その人自身が迷惑ではないのですから。
【2】叱る順番を間違えないこと
叱るときには順番が大事です。
これは多くのマネジメントの本に出ていますが、だいたいまとめるとこの順番になります。
1事実を確認する
2理由を確認
3改善方法を考える
4最後に自分の感情を伝える
これを間違えると、事実と違うことを注意していたり、改善方法を間違えたり、感情的な叱り方になったりするので、この順番を意識したいものです。
例えばコロナ禍でオンライン朝礼に部下が不参加だったとします。
1事実→今朝の朝礼に出ていなかった
2理由→昨日、携帯の電源を切ったまま忘れてしまった
3改善→ 部下に考えさせる 意見・同意
4感情→体調が悪いのかと心配したよ
【3】叱るタイミングと場所を考える
基本的にミスをした「その時」が叱るタイミングとしては効果的です。
しばらくたつとお互い忘れてしまうからです。
しかしいつでも「その時」でいいかというと、そうではありません。
ミスが大きいものであったりして、本人が落ち込んでいたり、狼狽していた場合、避けた方がいい時もあります。
またミスした直後は叱る方も感情的になってしまいがちなので、時間を置いた方がいい場合もあります。
また今は手が離せないという時は余裕のない対応になり、お互い冷静さに欠くので、その際も後に回した方がいいです。
またシチュエーションを考えなければなりません。
みんなの前で注意するのはよくないです。
恥をかかされたという思いが先に立ってしまい、反省できなくなってしまうからです。
個別に注意することは大事な心得です。
褒めるも叱るも、その土台は日常の信頼関係
結局叱っても受け入れることができるかどうかは、日ごろの接し方にかかっていると言えます。
日ごろの人間関係、信頼関係ができていれば、注意も相手は受け入れます。
それが崩れていたら反発するだけです。
では信頼関係はどんなところから育まれるのでしょうか。
これにもいろいろありますが、その一つは「日常の自分の行動を見て、認めてくれているかどうか」は大きい要素です。
成果となるときだけほめてきて、成果が出ないときつく当たる、そんな上司の場合「この人は自分のことしか考えていない」とあきれられ、叱る時ももちろんですが、褒めても部下は受け入れなくなります。
どうしても管理職は結果を気にしてしまいますが、その自己の心を律し、部下の出してきた結果よりも日常の行動にフォーカスすることが大事です。
そしてそれが結局結果を出す早道でもあるのです。
日頃から部下に心をかけ、気持ちよく仕事できるよう考え、その努力に敬意を払い、感謝することです。
その積み重ねが信頼関係を築きます。
「褒める」も「叱る」も、伝わるかどうかは日常の信頼関係による、ということですね。
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