能登半島地震で家も健康も失った方が、前向きに生きておられる秘訣は〇〇


令和6年の能登半島地震では、私の知人も被災しました。

しかし、今は前向きに頑張って生きています。

その秘訣は、どこにあるのでしょうか?

このエピソードから、困難が来ても乗り越えるために、大切なことは何かを学べると思います。

・地震で家も健康も奪われた

山間の集落に住む高齢のAさんは、地震により孤立。17日間も電気が来ないなか、灯油で暖を取り、備蓄してあった水を飲んでおられたそうです。

ヘリで救助され、現在は体育館で被災生活を続けられています。

80代のBさんは、地震発生直後、慌ててコタツの中に潜り込みました。揺れがおさまりコタツから出てみると、空が見える。家が全壊していたのでした。

近所の方が気づいてくれ、瓦礫の中から何とか無事に救出されましたが、激しい揺れにより、背中を骨折。

その後、入院とリハビリを余儀なくされました。

・困難を乗り越える気力はどこから?

AさんもBさんも、地震により生活が一変しました。

しかし、お二方とも力強く生きておられるのです。

その秘訣は、仏教を学ばれているからと思わずにおれません。

体育館に避難されているAさんは、地震から約1か月半後には、仏教を聞きに出かけられています。

またこちらが贈呈した仏教書をご自身が読まれるだけでなく、回し読みされ「今こそ仏教を聞かなければ」と元気に聞法されています。

骨折されたBさんは、「私は負けません。頑張ります!」とリハビリに奮闘。今は退院され、仏教を聞きに出かけられています。

被災され大変な状況のなか、仏教を聞きたい気持ちがますます強くなられているのを感じます。

一体、仏教には何が教えられているのでしょうか?

・仏教に教えられているスゴイこと

仏教では「この世のすべては常が無く、続かない。いつかは必ず崩れるのが真実だ」と諸行無常を教えられています。

健康、財産、家族や友人、名誉、マイホーム…など、「これさえあれば安心」と頼りにしている幸せと、いつか必ず離れてしまう時がきます。

まことに死せんときは、予(かね)てたのみおきつる妻子も財宝も、わが身には一つも相添うことあるべからず。(-蓮如上人)

いよいよ死んでいく時には、日頃から頼りにしている全てから見放され、一つも頼りになるものは無いのが実態ではないでしょうか。

本心では、いつかは離れてしまうと薄々感じているからか、幸せを手に入れても本当の安心・満足がありません。

そんな諸行無常の世に生きている私たちに【ガチッと摂め取られ絶対に捨てられない・裏切られない幸せがある】と教えられているのが仏教です。

それを『歎異抄(たんにしょう)』には「摂取不捨(せっしゅふしゃ)の利益(りやく)」と教えられています。

仏教を聞くのは、この摂取不捨の利益を獲るためです。

この度の大地震で、無常の世に驚き「崩れない幸せになりたい」との気持ちを起こされ、それが生きる力になっていると思わずにおれません。

変わらない幸せになる第一歩は、無常をありのままに見つめる【無常観】だと言われます。

▼こちらの記事で書いています。

【仏教から見た】能登半島地震が私たちに教えたもの|人生において大切な無常観

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
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