『はたらく細胞』私たちが毎日必死に闘っている相手と「死生観」

こんにちは。九条えみです。

職場では健康に気を遣う人が多いので、周りに感化されて、今では健康本を読んだり、健康に良い食品を取り入れたり、健康の話をするのが好きになりました。

そんな私が最近、ハマっている漫画が『はたらく細胞』です。今年7月よりアニメ化され絶賛放送中の作品です。

人間の体内にある細胞を擬人化しているので、体の免疫や健康維持について分かりやすく知ることができ、とても面白いです。

今年7月の猛暑により熱中症が社会問題となっていることを受けて、正しい知識を啓発するために、第6話「熱中症」をネット上で特別に全ページ無料公開しているそうなので、気になる方はぜひ読んでみてください。

激闘!細胞たちの24時

人間の細胞の数は約60兆個。これらの細胞は24時間365日休むことなく働いてくれています。

白血球、キラーT細胞、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞など、たくさんの細胞たちが協力して、体内に入ってきた細菌・ウィルス・異物に徹底抗戦し身体を守ってくれています。

赤血球は、体の隅々の細胞へ酸素を運び、肺へ二酸化炭素を送り生命を維持してくれています。

『はたらく細胞』では、細胞たちが正義のヒーローのように、ウィルスなどの外敵と闘ってくれる様子がコミカルに描かれています。自分が健康で生きられるのは、白血球など免疫細胞が命を賭して外敵から身を守ってくれることが学べ、自分の身体が愛おしく思えてきます。

生まれた時から快適な生活をさせてもらえ、感謝の気持ちがなかなか起きにくいであろう現代の若者やお子さんなどに読んでもらったら、命の大切さや尊さが学べ、他人も自分も大事にできるんじゃないかなと思います。

話は逸れてしまいましたが、私たちは意識するしないに関わらず、身体を守るため毎日必死に闘っているのですね。

毎日必死で闘っている相手とは?

細胞たちは24時間365日休むことなく働き、細菌・ウィルス・異物と必死に闘ってくれています。

その代表的な闘いの相手が、日本人の2人に1人がかかると言われる癌。

がん細胞は健康な人のカラダでも発生すると言われており、1日5000個発生するというデータもあります(※発生個数については所説あります)。日々、免疫細胞は、がん細胞を発見し退治してくれるのだそうです。(しかし、がん細胞は遺伝子のコピーミスであるため、もともとは自分の細胞であるがゆえに、退治も一筋縄ではいかないようです。)

毎日、毎日、カラダの中では、がん細胞との攻防が繰り広げられているのです。つまり、毎日「死」と闘っていると言えるでしょう。

1日生きたということは、今日は死に打ち勝ったということです

私達は生まれたとたん死にはじめている。―マリニウス

添加物の多い食品を避けるのも、魚や野菜、発酵食品などを食べるのも、酒やタバコを控えるのも、適度な運動をするのも、適正な睡眠時間を取るのも、それが「死」を遠ざけるのに役立つと思うからでしょう。

地震・台風・豪雨からいかに身を守るかを議論したり、河川や住宅などを補強工事したりするのも、命に直結するからです。

人間の営みは「死」との闘いといっても過言ではないと思います。

死生観をもてば今が輝く

一方で「死」を口にするのはタブー視される風潮にあります。死を意識するだけで気持ちが暗く沈み、元気がなくなるのは私も分かるような気がします。

だからといって、目を背けていれば「死」を克服できるのかといえば「そうでもないよなぁ」とも思います。

細胞レベルで考えても、1日1日が死との攻防です。長生きのためにどんな努力をしても、白旗を上げねばならない時が必ずやってくるとは、悲しい現実です。

では「死」を考えることは、気力を削ぎ、未来を暗黒に染めるだけなのでしょうか。

死をありのままに見つめ世の成功を納めた一人が、iPhoneの生みの親スティーブ・ジョブズです。

死生観をもって生きたスティーブ・ジョブズの名言を聞いてみましょう。

毎朝、鏡の中の自分に問いかけてきた。「もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか?」と。NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければならないということだ。

自分がもうすぐ死ぬという事実は、大きな決断をする手助けをしてくれる、人生で最高のツールだ。外部からの期待、プライド、恥をかいたり失敗したりすることへの怖れなど、ほとんど全てのものは死と向き合うと消え去る。そして本当に大切なものだけを残してくれるんだ。

1日、1日を無駄にしない、必死で生きてやるという気概が感じられます。

経営者や成功者は、死生観をもつようにしていると聞いたことがあります。

残された時間が長いとみるか、短いとみるかで、1日の密度が変わり、精一杯、今を生きるようになるからでしょう。

まとめ

人間のカラダは60兆個の細胞から成り立っており、毎日休むことなく、細菌やウイルスなどから身体を守るために闘ってくれています。

その闘いの相手は、究極的には「死」です。

死を口にすることはタブー視される風潮にありますが、実はスティーブ・ジョブズが大切にしていたものこそ「死生観」でした。

いつまでも生きておれるとの思いに流されず、1日1日が「死」との攻防であることを自覚して、輝く毎日を送りたいものです。

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
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