正しく読みやすい文章が書けますか?|校正中によく見かける注意点(中)

こんぎつね こんぎつね


こんにちは、本ブログで校正を担当しているこんぎつねです。

前回の記事「正しく読みやすい文章が書けますか?|校正中によく見かける注意点(前)」では私が記事の校正をしているときによく見かける表現のうち、話し言葉でもしないほうがいい表現を紹介しました。

今回は話し言葉では現れないけれども、文章には現れる間違った表現について紹介します。

目次

  • 「~していただく」「~してくださる」
  • 「1」と「一」と「独」の違い
  • 読点の使い方
  • 正しい言葉遣いと仏教
  • まとめ

「~していただく」「~してくださる」

よく皆さんも文章で誰かにお願いをするときに「~して頂きたく思います」「~して下さるとありがたく思います」と書かれると思います。

ですが、この書き方は間違いで「~していただきたく思います」「~してくださるとありがたく思います」が正しい表現です。

この場合の「いただく」「くださる」は補助動詞で、補助動詞はひらがなで書かなければならないというルールがあるからです。
補助動詞とは本来の動詞としての意味を失った動詞のことです。(詳しくはこちらを参考にしてください)

「していただく」は分解すると「し」「て」「いただく」となり、動詞「する」の連用形「し」に助詞「て」が付き、さらに補助動詞「いただく」が接続した形です。
「してくださる」も同様で、補助動詞なのでどちらも平仮名で書きます。

例えば、「上司から昼食をごちそうして頂いた」は「上司から昼食をごちそうしていただいた」が正しい表現です。

逆に「上司からお菓子をいただいた」は間違いで、「上司からお菓子を頂いた」が正しい表現です。
「頂く」は動詞で、動詞は漢字で書かなければならないからです。

同じ理由で「お願い致します」は誤りで「お願いいたします」が正しい表現です。

これ以外の誤りはあまり見かけませんが、他の例をお知りになりたい場合は「公用文における漢字使用等について」をご覧ください。

 

「1」と「一」と「独」の違い

「一進一退の攻防を繰り返す巨人VS阪神戦は今日で3日め、場所を東京ドームから甲子園球場に移し、優勝に独りゆく巨人を阪神が迎え撃つ形だ。先日は1回表に阪神が一気に5点を入れ…」
という文章があったとしましょう。

この中には”いち”や”ひとつ”を表す言葉に「1」と「一」と「独」が使われており、算用数字もいくつか使われています。

文章中に出てくる漢数字の「一」は一般用語や熟語、慣用句、あるいは変わらないものを指す場合に使います
「一進一退」や「一気」は熟語なので「1進1退」「1気」にすることはできません。

算用数字の「1」は数が変わるものに対して使います
「今日で3日め」は次の試合になれば「今日で4日め」に変わりますし、「1回表」は次の回には「2回表」に変わります。
変わるものですから算用数字を使います。

「独」は孤独や独占を表します。
この文章中では巨人が2位のチームを大きく引き離して独走態勢になっている(と仮定している)ので「独りゆく」としています。
2位とそれほどの差が開いていない場合は「優勝に1番近い」となるでしょう。

ちなみに熟語は片方の字を算用数字にできないという話をしましたが、算用数字だけでなく平仮名にもできません
「子供」を「子ども」にはできませんし、「友達」を「友だち」にもできません。

ですが、その記事や掲載サイトの雰囲気によってある程度は変えてもいい部分だと思います。
逆に子育て系のサイトで「子供」と書くと読者からクレームが来ることがあるそうですので、あえて間違えて書くことも必要でしょう。

「時」「為」「事」

文章を書いていると「~とき」「~なため」「~のこと」などをよく使うと思います。
この記事にも何回出てきたかわかりません。
これらは名詞としての意味が薄まった形式名詞と言われるもので、基本的に形式名詞は平仮名にするのがルールです

ただし「~とき」に限っては、特にその時を強調したいと思って、あえて「~の時」と漢字にするのはかまいません。
私も校正で「時」に強い意味があると感じたところは直さずに残すことがあります。

他に「~する度」「~する毎」「~な所」「~の方(ほう)」「~の他」も「~するたび」「~するごと」「~なところ」「~のほう」「~のほか」も基本的にはすべて平仮名にします。

先ほども紹介した「公用文における漢字使用等について」に例が載っていますのでお知りになりたい方はご覧ください。

また形式名詞ではないですが、よく見かける「~出来る」は間違いで「~できる」が正しい表現です。
「出来事」「上出来」など「デキ」と読むときは漢字を使いますが、「出来る」の「出来」はただの当て字なため間違いです。
こちらもひらがなで書くよう心がけましょう。

まとめ

今回の内容をまとめますと

  • 補助動詞はひらがなにする
  • 「1」と「一」と「独」を区別する
  • 「時」「事」などの形式名詞はひらがなにする

です。

次回は「、」(読点・テン)の使い方を説明します。

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こんぎつね

こんぎつね

チューリップ企画デジタルコンテンツ事業部にてサポートとインターネット業務にも携わっているこんぎつねです。(こんぎつねの記事一覧へ)チューリップ企画に来る前は愛知県で主に60代以上向けのイベントを運営していました。人について学ぶのが好きで、大学では生物学を専攻しました。よく読む本のジャンルは心理学、脳科学など人の心や体の行動に関するものが多いです。ブログもそれらの本を参考に、この悩みは 仏教ではこう解決するという内容を専門語を使わずになるべくわかりやすい言葉で発信することに心がけています。もっともっと多くの方の悩み疑問にお答えしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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