「察してほしい」ではうまくいかない!大事なことほど言葉にすべき理由
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お悩み解消研究家のわかです。
日本人の性格として挙げられることの一つに、「ハッキリものを言わないこと」があります。
ハッキリ言わない分、表情や態度から意図を読み取るスキルが求められるのです。
「察してほしい」「言わなくてもわかってほしい」
日本の文化の中にいれば、このように思ってしまうのも無理はないのですが、これでは自分が損するかもしれません。
今回は、言葉にすることの大切さについて考えてみます。
言葉にしたくないのはなぜ?
日本人が言葉にしたがらないのは、なぜなのでしょうか。
自分の思いを言葉にすることは、時に図々しく受け止められることがあります。
他人の目を気にする人も多いですから、悪く思われないよう、婉曲に伝えるのでしょう。
私たちには誰にでも、「他人はどうなってもいい、自分さえよければいい」という自己中心的な心があると言われます。
その心をそのまま表に出せば、嫌われてしまうでしょう。
だからこそ、自分の思いを口にすることを避け、「察してほしい」と願うのです。
みんな自分の世界に生きている
では、相手に私の気持ちを察してもらうことは可能なのでしょうか?
仏教では、私たちは一人一人の「業界(ごうかい)」に住んでいると言われます。
業とは行いということで、業界とは一人一人が自らの行いによって作り出した世界ということです。
生きている間の行いが完全に一致する人はいないので、10人いれば10通りの世界があります。
同じ映画を見ても感じ方はそれぞれ違うでしょう。
「赤いもの」と言われて、思い浮かべるものが異なるのも、お互いに積み重ねてきたものが違うからです。
一部経験が重なっていたり、共感できることがあったとしても、それはあくまで一部分であり、すべてを分かり合うことはできません。
自分のフィルターを通してしか物事を見ることができないのですから、相手の本当の気持ちを察するのは非常に難しいことだと言えるでしょう。
言葉にしなければ伝わらない
それぞれの業界に住んでいるのが私たちだとすると、分かり合えること自体が稀で、分かり合えないのが当たり前であることに気付きます。
「察してほしい」というのは、非常に高度な要求なのです。
人間関係に悩む原因は、お互いのことを理解しあえないことにあったりします。
なぜ理解しあえないかと言えば、多くの場合、言葉が足りないからなのです。
言葉にするのは気恥ずかしかったり、ためらう気持ちも当然あります。
しかし、よけいな誤解をしたり、こじれないようにするためにも、ハッキリ言葉にして伝えることが大切ではないでしょうか。
大事なことは伝え方
とはいえ、何でもかんでも伝えればよいかというと、そうではないようです。
最初に書いた通り、私たちには自分を優先したい心がありますから、そのまま言葉にすると人間関係が険悪になるかもしれません。
言葉で伝えるときに大切なのは、相手を尊重する伝え方です。
たとえば、毎晩夫の帰りが遅くて不満に思っているとします。
何も言わないと、夫は、妻がなぜ不機嫌なのかわかりません。
かといって、「毎晩毎晩どこほっつき歩いてるの!好きに飲み歩いて気楽でいいわね」などと一方的に責めれば、夫もケンカ腰になってしまうでしょう。
夫にも夫の事情や立場があるはずです。
そんなとき、「たまには一緒に夕食を食べたい。もう少し早く帰ってこられない?」という言い方をすればどうでしょうか。
自分の要望はしっかり伝えつつ、相手の事情も聞いてみれば、嫌な思いはしないはずです。
まとめ
「察してほしい」「言わなくても分かってほしい」
これは、多くの人が思っていることでしょう。
しかし、それぞれの世界に住んでいる私たちにとって、お互いのことを理解して心を察するのは至難の業です。
相手にわかってほしいことほど、ハッキリ言葉にして伝えなければなりません。
その時に大切なのは、一方的に自分の思いを伝えるのではなく、相手の立場も尊重することです。
そうすれば、よりよい関係を築くことができるのではないでしょうか。
わか
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