過去を悔やんでばかりいると不幸になる?過去を悔やむのを止める方法
「過去にあんな酷いことをしてしまった。その罪悪感から今でも苦しくなる」
「自分は業の深い人間だから、もう今さら変われないよ」
過去を悔やんでばかりのとき、どのように心がけたら良いのでしょうか。
人生の先達から学んでみましょう。
どんなに悔いても過去は変わらない。どれほど心配したところで未来もどうなるものでもない。いま、現在に最善を尽くすことである ー松下幸之助
くよくよと後悔することが悲しみを呼びます。憎しみが実りのない明日を創ります。自分にも、人にも、足らないことばかりを見つけて、愚痴や嘆きに変えることが、乱れる心と眠れない状況を創るのです ージェームズ・アレン
両者とも過去を悔いても仕方がないと言っています。
それどころか「くよくよと後悔することが悲しみを呼びます」とジェームズ・アレンは言っています。
過去を1回悔やむのと、2回悔やむのと、10回悔やむのと100回悔やむのでは、悔やめば悔やむほど「やっぱり自分は不幸なんだ」と自己認識しますから、余計に悲しみが深くなっていくのですね。
仏教では不幸のスパイラルにはまっていく仕組みを惑業苦(わくごっく)と教えます。
不幸のスパイラルの出発点は、惑=煩悩です。
煩悩とは私たちを煩わせ悩ませるものです。
中でも三毒の煩悩と言われるものが、欲・怒り・そねみねたみの愚痴の心です。
欲や怒りや愚痴の煩悩(惑)が原因となって、悪い行い(業)という結果を生み出します。
悪い行い(業)が原因となって、苦しみ(苦)という結果になります。
その苦しみからまた(惑)が起きて、悪い行いをして、その結果苦しむ。
苦しいのでさらに(惑)を起こして・・・と、どんどん不幸が大きくなっていくのです。
不幸のスパイラルを断ち切る方法は、欲・怒り・愚痴の心が起きても、心のままに従って悪い行いをしないことです。
悪い行いをしなければ、悪い結果を受けて苦しむことはありません。
業→苦の流れを止めることができるのですね。
また、悪い結果が現れて苦しいと、人に腹を立てたり恨んだりして八つ当たりする心が起きてきますが、その気持ちをぐっと我慢することです。
そうすれば、苦→惑の流れから出ることができます。
そして、善い行いをしていけば、少しずつ好転していきます。
過去を悔やむ心が起きても、それに流されて「やっぱり自分は不幸だ」と思ったり、口に出したり、不平不満を顔に出さないことが、まず大事でしょう。
そして「いま、現在に最善を尽くすことである」と松下幸之助が言うように、善い行いをしていくことが大切です。
九条えみ
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